【フランス語の発音は難しい?】発音記号からフランス語の読み方を学ぼう

【フランス語の発音】発音記号からフランス語の読み方を学ぼう

フランス語を始めて、誰もが最初につまづくのが発音。

アルファベットも、発音記号も、
英語では聞いたことのない音がズラリ。

この記事を読んでいる方は、

  • ネイティブに伝わらなかった苦い経験がある
  • 自分の発音をなんとかしたい
  • 発音を苦手と感じている
と思っているかもしれません。

この記事にたどり着いたあなただけに、ひとつアドバイスがあります。

今日から、カタカナ読みを卒業してください。

ここでは記号表をもとに、フランス語発音の基礎が学べます。

内容は、参加者数を限定したウェビナーで公開していたものになります。

これまで限られた人数にのみ公開してきましたが、
「フランス語を学ぶ人の手助けをしたい」という思いから、
今回無料のコンテンツとして提供することになりました。

発音に悩みを抱えている方は、
ぜひ最後まで読んで、実践してみてください。

また、本記事は随時更新しています。
ぜひブックマーク登録して日々の独学にご活用ください。

フランス語のカタカナ読みがNGな理由

そもそも、なぜフランス語単語をカタカナで覚えてはいけないのでしょうか?

結論から言うと、カタカナ読みでは、フランス語の音を表現できないためです。

まずは、以下の二つの単語を比べてみましょう。
※スマートフォンの方は、表を横にスクロールできます。

フランス語 発音記号 カタカナ読み 意味
chic ʃik シック おしゃれな
cinéma si.ne.ma シネマ 映画館

カタカナ読みでは、どちらも最初は「シ」となりますが、
発音記号は[ʃi]と[si]で異なることが分かります。

つまり、カタカナ読みで覚えていたら、間違った発音になってしまいます。

また、日本語は子音・母音がセットで発音されますが、
フランス語は必ずしもそうではありません。

chic の最後、[k]は無声といわれ、
喉を振動させずに出す音になります。

一方、日本語の「ク – ku」は母音とセットになり、喉の振動する有声です。

つまり、カタカナでは、無声を表現することもできません。

では、次の単語はどうでしょう?

フランス語 発音記号 カタカナ読み 意味
boucherie buʃri ブシュリ 肉屋

カタカナ発音ですと、[ri]を「リ」と表現するしかありません。

これでは、[ri]ではなく、[li]と聞こえてしまうかもしれません。

このように、フランス語特有のRの発音は、カタカナでは表現できません。

boucherieのbou [bu]についても同じです。

日本語の「ブ」は、口の筋肉をほとんど動かさずに発音できます。

しかし、bou [bu]は、口を突き出して発音します。

同じように、カタカナ読みでは間違った発音になってしまいます。

せっかく単語を覚えても、こうした小さなミスの積み重ねで、
ネイティブにフランス語が伝わりにくくなってしまいます。

あなたがパリのブティックにいるのを想像してください。
そこで、カタカナ発音でしか会話しないとしましょう。

ネイティブはあなたのフランス語を聞き取るのに疲れてしまい、会話を諦めてしまうかもしれません。

「発音しても通じない」
「ネイティブの発音を聞き取れない」

その原因の一つは、ここにあります。

自分の発音を改善したいという方は、
この記事を読んで、発音記号をもとにした単語学習を始めてください。

発音記号を使って学習することで、発音への理解が深まり、音を自分で分析できるようになります。

それに、やっていくうちに法則性も見えてきます。

そこまでいけば、こっちのもの。
単語力もみるみるついてきますよ!

【番外編動画】意外と通じない、フランス語発音カタカナ表記

こちらの動画でも、カタカナ発音の通じにくさについて説明しています。

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発音記号を使って発音の基本を学ぼう

発音記号を使って、細かいニュアンスを練習していきましょう。

当然、一回でできるようになるものではありません。

今日練習して、もし分からなくなったら、
またこのページに戻ってきて練習してください。

下の記号表を使い、母音と子音に分けて発音のトレーニングをします。

しっかりと口の筋肉を使って、大げさ気味に発音してみてください。

フランス語発音記号表

フランス語で母音を発音してみよう

母音の中には、日本語発音に似た音も含まれています。

それが、表の1番上にある、[a][e][i][o]です。

[a]

発音記号 - a - sac

[e]

発音記号 - e - éponge

[i]

発音記号 - i - livre

[o]

発音記号 - o - chausson

次に、[e][i]起点として、表中の紫色で囲まれた音へ変化させていきます。

まずは、[i]を[y]へ変化させていきます。

  1. 口元を横に開き気味で[i]を発音します。
  2. 口内の舌を動かさず、唇を徐々に「ウ」の形に近づけていきます。
  3. すると、「ユ」のような音が出ます。

これが[y]です。

発音記号 - y - bureau

同様に、[e]を[ø]にしていきます。

  1. まずは、舌の広がりを感じながら[e]を発音します。
  2. 口内の舌を動かさず、唇を徐々に「ウ」の形に近づけていきます。
  3. なんだか気の抜けた感じの「ウ」が発音できると思います。

これが[ø]です。

発音記号 - ø - deux

こちらの動画では、[ø]と[y]の発音のコツや、違いについて詳しく説明しています。

次は、基本の音から、表中三段目のピンク色に囲まれた[ɛ] [œ] [ɔ]へと変化させていきます。

  1. まずは、舌の広がりを感じながら[e]を発音します。
  2. 口内の舌を動かさず、顎を少し開きます。
  3. 舌根の持ち上がりを少し感じる「エ」になります。

これが[ɛ]です。

発音記号 - ɛ - chaise

次は、[e]を[ø]にした後、[œ]に変化させていきます。

  1. まずは、舌の広がりを感じながら[e]を発音します。
  2. 口内の舌を動かさず、唇を徐々に「ウ」の形に近づけていきます。
  3. なんだか気の抜けた感じの「ウ」が発音できると思います。これが[ø]です。
  4. そこから顎を縦に開きます。

これが[œ]です。

発音記号 - œ - pointeur

同様に、[o]を[ɔ]へと変化させていきます。

  1. [o]を発音しながら、顎を縦に開いていきます。
  2. この縦に伸びた音が[ɔ]です。
発音記号 - ɔ - porte

[o]から[u]への変化はどうでしょう。

  1. [o]を発音しながら、口を突き出します。
  2. 日本語の「ウ」よりも、こもった音が出ますね。

これが[u]です。

発音記号 - u - poubelle

[ə]

発音記号 - ə - fenêtre

こちらの動画では、[ə]と[y]の発音の違いについて詳しく説明しています。

[wa]

発音記号 - wa - ardoise
新聞を読むフランス人

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フランス語で鼻母音を発音してみよう

次は鼻母音を練習します。鼻母音は、オレンジ色のゾーンにある5つの音になります。

鼻母音とは、先ほどの基本母音を、鼻を使って発音することをいいます。

発音したときに鼻から少し息が出て、鼻の振動を感じられたらOKです。

鼻母音の発音についての詳しい解説は、こちらの動画からご覧いただけます。

[ɑ̃]を発音していきましょう。

  1. [a]を発音したとき、声は口内の下のほうにあると思います。
  2. これを徐々に上のほう、鼻へ向かって移動させていきます。

これが[ɑ̃]です。

発音記号 - ɑ̃ - lampe

こちらの動画では、[ɑ̃] の発音の仕方について詳しく説明しています。

[ɛ̃]を発音していきましょう。

  1. まずは、舌の広がりを感じながら[e]を発音します。
  2. 口内の舌を動かさず、顎を少し開きます。
  3. 舌根の持ち上がりを少し感じる「エ」になります。これが[ɛ]です。
  4. これを徐々に上のほう、鼻へ向かって移動させていきます。

すると、[ɛ̃]が発音できます。

※現代のフランス語では、[œ̃]を[ɛ̃]で代用します。ですから、[œ̃]はスキップして、この[ɛ̃]を練習しましょう。

発音記号 - ɛ̃ - main

こちらの動画では、[ɛ̃] の発音の仕方について詳しく説明しています。

[ɔ̃]を発音していきましょう。

  1. [o]を発音しながら、顎を縦に開いていきます。この縦に伸びた音が[ɔ]です。
  2. 次に、これを徐々に上のほう、鼻へ向かって移動させていきます。

すると、[ɔ̃]が発音できます。

発音記号 - ɔ̃ - non

こちらの動画では、[ɔ̃] の発音の仕方について詳しく説明しています。

[wɛ̃]

発音記号 - ɔ̃ - non
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フランス語で子音を発音してみよう

表中の下部、ブルーで囲ったゾーンには、子音が並んでいます。

濃い青で示された[s] [f] [ʃ] [k] [p] [t]は、どれも喉を震わさずに発音する無声です。

逆に、水色で囲まれた[z] [v] [ʒ] [g] [b] [d]は、喉を震わせて発音する有声です。

子音は他にも、[r] [l] [m] [n] [w] [ɥ] 等があります。

音声に合わせて発音してみましょう。

[s]

発音記号 - s - stylo

[f]

発音記号 - f - fenêtre

[ʃ]

発音記号 - ʃ - chaise

[k]

発音記号 - k - cahier

[p]

発音記号 - p - poubelle

[t]

発音記号 - t - tableau

[z]

発音記号 - z - ardoise

[v]

発音記号 - v - verre

こちらの動画では、フランス語の似ている音[b]と[v]について詳しく説明しています。

[ʒ]

発音記号 - ʒ - éponge

こちらの動画では、[ʒ] の発音の仕方について詳しく説明しています。

[g]

発音記号 - g - gomme

[b]

発音記号 - b - bonbon

[d]

発音記号 - d - ordinateur

[r]

発音記号 - r - bureau

 

こちらの動画では、[r]の発音の仕方について詳しく説明しています。

[l]

発音記号 - l - livre

[m]

発音記号 - m - main

[n]

発音記号 - n - non

[ɲ]

発音記号 - ɲ - panier

[j]

発音記号 - j - cahier

[w]

発音記号 - w - oui

[ɥ]

発音記号 - ɥ - une cuillère
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慣れてくると共通する音が分かってくる

発音記号に気をつけながら単語を覚えていくと、
発音のコツがつかめてきます。

コツがつかめてくると、
長期的には楽に発音や単語を身につけられます。

どういうことかというと、
発音記号に気をつけて勉強していくと、

徐々に共通する音に気づいてきます。

例えば、以下の一文を観察してみましょう。
Je mange au restaurant.

この文章の中にも、共通点が隠れています。

フランス語 発音記号
Je ʒə
mange mɑ̃ʒe
フランス語 発音記号
mange mɑ̃ʒe
restaurant rɛstɔrɑ̃

記号を意識して学んでいくうちに、こういった共通点にも自然と気づいていくようになります。

とはいえ、
発音記号は、全部覚える必要はありません。

ただ「意識する」だけで大丈夫です。
不思議にも、それだけで徐々にセンスが磨かれていきます。

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発音しない音について

フランス語には、厄介なことに、
発音しない音というのがあります。

先ほどの文章を、もう一度見てみましょう。
Je mange au restaurant.

restaurant の t は発音しませんね。

発音記号を見ずに単語を覚えてしまうと、
こういったことにも気づけません。

やはり最初は、発音記号に気をつけて単語を覚えましょう。

一人で勉強しているときは、
Google翻訳を使うという方法もあります。

発音記号は出ませんが、発音しない音の確認はできます。

気になる文章があれば、Google翻訳上にコピー&ペーストします。

例えば、以下の文章をペーストします。

J’habite à Paris.

「言語を検出する」でフランス語を選択し、「音声を聞く」ボタンを押すと、発音してくれます。

この場合、Parisのsは、発音しないことが確認できますね。

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まとめ:続きは体験レッスンで!

いかがだったでしょうか?

「とても簡単に!」とはいかないまでも、
少しコツがつかめたでしょうか。

文字と音声だけでは分かりづらい部分もあったかもしれませんね。

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